会社を辞めて妻と過ごす時間を増やしてみた

30歳、純日本的な一部上場企業を退職。一度人生をゆっくり考え直すために妻との長い夏休みをとってこれからの生き方について考えてみる。夫婦で行く旅の記録や、二人で過ごす時間を作るための働き方について日々感じたことを綴る記録です。

香港と私② 空港出発〜香港の街並み

私が香港へ行く間、名古屋の実家へ帰る妻と分かれて羽田空港へは早めに着いた私。

 

羽田空港内はこれまで見た中で最もごった返していた。まるで連休中のような有様であったが、よく見ると私が乗る香港エクスプレスの窓口の前だけ行列ができていて、空港内のベンチもどうやら中華系の人達ばかりであった。インバウンド恐るべしと思ったが、台風21号の影響で前日飛行機が欠航になった為だった。それにしても人は多いけど。

 

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仕方がないので並んでチェックイン。オンラインチェックインの列はガラガラだったので、一度列を離れてオンラインチェックインを試みたのだが、途中で画面がいつまでたっても先に進まなくなったので再度列に並ぶ。

 

しかし、ここでちょっと腹立たしいことが。チェックインの際、カウンターで対応してくれた職員にオンラインチェックインのことを訪ねようとすると、「うちはLCCですから」とよくよく事情を説明する前に言われてしまった。

 

前に北海道行きのジェットスターを利用した時も似たような思いをしたのだが、LCC航空で働く人は「LCCだから」という言葉を盾にして「丁寧な仕事をしなくても良い」言い訳にしてしまっているのではないか?と感じる。客も「まぁ、低料金だからな」と大抵のことは納得するのだろうが、最近はちょっと行き過ぎではなかろうか。もともとLCCは、飛行機飛べば良い。ブランケット、ドリンクなどの航空会社が提供してきたサービスを標準では対応せず、客が欲しければ料金を追加で支払って選択できるようにしたことで、低料金でのフライトを実現するというのがビジネスモデルであったのではなかろうか?

過剰すぎるサービスはいらないからその分料金安くしてよ、という思想には大いに頷けるので私も利用しているが、「接客テキトーで良い」というのはなんか違う。「LCCだから」というのは働いている人が客に面と向かって自分から言っちゃダメだろう。

 

とまあ、些細な苛立ちではあるが、出鼻を挫かれた思いで出国。飛行に乗る前に歯磨きを済ませて、妻とテレビ電話で話す。男1人だと空港の免税店は完全スルーだ。喫煙者だったらタバコを買って行くかもしれないが、私は吸わないので搭乗口に直行して充電が可能なベンチを確保する。

 

飛行機内ではNETFLIXで事前にダウンロードしておいた映画を観ながらなので快適に過ごす。NETFLIXVODサービスの中でもこのダウンロードしてオフラインの環境でも映画が観られるのが強みですね。凄い時代になったものです。

 

4時間のフライトで香港へ到着。

5:54始発のエアポートエクスプレスで僅か24分で香港島へ。

初めて香港へ訪れた時はHISのツアーでした。バスで香港の市街へ向かう間、すでに立ち並ぶ高層マンションの夜景が凄すぎて震えたのを覚えています。

東京、完全に負けてるなこりゃ、と日本人としての敗北感を抱きました。今でこそニューヨークやシンガポール、ドバイといった他の国の大都市も目にした事があるのですが、前回訪れた際は初めてのシティ旅行だったので衝撃が大きかったです。

こういうことを言うと香港が凄いのなんてマンションやビルがいっぱい建ってるだけじゃん、とまるで日本下げに対する反論めいたことを言う方をネットでは目にしますが、総合的に判断しても東京よりも香港の方が経済の中心的役割を担う都市としては上位にいると思います。もっとも、旅行しに行くだけなら東京の方がいい街だと感じるところは沢山ありますけどね!

 

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で、着いたはいいけど現地時間はまだ午前6:30香港島に位置する上環(セントラル)駅のあたりは金融オフィス街なのですが、全然人が歩いてません。香港のビジネスマンは日本人みたくそんなに朝早くから出勤しないのでしょうか?とりあえず、MTRに乗って九龍側へ移動。目的は重慶大厦での両替!といいつつ、日本でおろして来た現金は香港ドルに替えることなく、ATMでキャッシングした分だけで賄えてしまったので両替しなかったんですけど、重慶大厦は1回見ておくべきだと思ったんですね。

 

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沢木耕太郎氏に「深夜特急」にも登場する重慶大厦。インド系、アラブ系、アフリカ系の人達の巣窟で、中には安宿と両替所がいっぱい。深夜特急でもかなりアンダーグラウンドな場所かのように綴られていたので、いったいどんな魔境なのかと思っていたのですが、意外と普通。というか、香港の超超メインストリートであるネイザンロード沿いにあるので危険さもあんまり感じません。

 

両替所を求めて入るも、まだ営業前。裏口っぽいところから出たのでヒヤヒヤしましたが、特に怖い人も見当たらず。

 

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そして、地面を高圧洗浄機みたいなのを持って掃除する人達がいました。この旅で幾度も目にするのですが、女人街など夜中は屋台や出店を出していたりして路上が飲食する場所として使われているこの街にとってはこれが合理的な方法なのかもしれません。

しかし、ただでさえ湿度が高い香港の夏に、こうやって地面を掃除しているからあたりは湿気と臭気に包まれた空気がモワッとしていて不快度は結構高い(笑)

汚水の水たまりがそこかしこにできるので、たまらず路地裏を飛び出しました。

 

 

散歩していると九龍公園を発見したので、中を散策。

 

太極拳する現地の人達

 

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中華名物、半裸のおっちゃん(笑)

 

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ベトナムでも公園で運動する人達がいたんですけど、健康的でいいですね。香港は世界No.1の長寿シティ(日本よりも長生き)だそうですが、日光を浴びて運動する習慣と食の多様さが健康の秘訣かもしれません。

 

 

歩き疲れたので朝食。

いきなり相席を促されたのでちょっとビビる。

 

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ハオチー。

 

綺麗なトイレを求めてスタバへ。

チムサアチョイという繁華街のスタバですが、現地人は全然いなくて欧米系の人しかお客さんに居ませんでした。

 

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まあでも、確かにこの旅でこれ以降スタバに入りたいと思うことはありませんでした。香港は中国茶だけじゃなくて紅茶もコーヒーも美味しいので、スタバに逃げ込みたくなる気持ちにはなりません。

スタバの飲み物は甘すぎる!

 

重慶大厦の店が開き始めたので現地調査。

 

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ベストレートはBuy 0.0702

1万円が702HK$です。

 

重慶大厦、入口すぐの両替所は全くレートが良くなくBuy0.0632とかでした。

1万円両替毎に72HK$の差ですから、実に1割も違う。勇気を出して奥まで突撃してベストレートの両替所を探しましょう。

 

ただ、ホテルのある旺角の街中で見かけた重慶大厦を超えるレートの両替所。

 

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ここまでくると誤差の範囲ではありますが、重慶大厦が最高!てわけではなさそうです。(日々変動するので、最安値保証の責任は負いかねます)

 

で、この辺りで体調に異変が。

寝不足がたたってちょっと気分が悪くなって来たので、まだ午前10時ですがホテルのある旺角に向かうことに。チェックインできるかは賭けですが、荷物だけでも置きたい。もともと屈強なタイプではないのですが、日頃から鍛えておかないとダメですね。

 

バスで旺角エリアまで移動し、ホテルでチェックインを試みるも14時までダメです、と言われる。覚悟はしていたがしんどいのでショック。まぁそりゃそうだ。まだチェックアウト時刻の正午にすら達してないからアーリーチェックインにも程があるわな。

 

というわけで荷物を預けて散策!したいが体がついてこないので、マッサージを受けることに。

足マッサージ45118$(1500円くらい)とあったので、日本の感覚からするとどう見ても恐ろしい外観だが勇気をだして入ってみる。

入店すると従業員がマッサージを受けるソファでブランケットを被って寝ていた。午前中からマッサージを受けに来る客などいないのだろうか。

 

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バケツに足を突っ込まされ、しばらくした後、マッサージが始まるとすぐに眠気が。めっちゃ痛い足ツボ押しなどは無かったので熟睡させてもらった。

 

マッサージを終えると身体がやや軽くなったので、時間つぶしがてら近くにあった新しいショッピングモールの「ランガムプレイス」へ。後から知ったがここ旺角は若者が多い渋谷的なエリアらしい。

 

 

 

めっちゃ長いエスカレーターに乗る。12階建のこのショッピングモールは、香港らしく縦に広い。

 

で、違和感に気づく。

 

香港のエスカレーターは日本と比べてやや速めなので手すりにつかまっていたのだが、段々腕が前のめりになって行くのである。

 

周りを見ると、みんな段々腕が前に突き出されている。

 

そう、このエスカレーター、ステップと手すりの動く速度がほんの僅かにズレているのである。

 

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長大なエスカレーターなので、途中何度か手すりを持ち替えながらも、乗っている人が上の方に近づくにつれ段々前のめりになって行く光景はシュール。

 

こんなくだらないことをブログに書いているのも私だけだろう。皆さんもランガムプレイスへお越しの際はエスカレーターに乗って試してみてほしい。(どうでもいい)

 

 

 

と、超どうでもいい気づきを得たところでモールを出る。

 

外をぶらついて、昼食は適当に入った店にお粥。

 

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美味しい。味付けはテーブルの上の調味料で自分で調節するスタイル。

薄味だが飽きがこない。結構な水分量だが、気がつくと器は空っぽに。日本人はお米大好きだけど、お粥は病気の時しか食べないのはもったいないかもしれない。

日本で香港式のお粥屋さん出したら流行るんだろうか?うーん、病気の時に食べるイメージが根強いから、相当販促しないと定着しないだろうなぁ。

 

ここで考えるのは、香港の人は水分を摂るのが上手いのではないかということ。スープが食の基本という中華料理全体の考え方もそうだけど、日本は水道水が安心して飲める水の豊かな国であるが、水が豊かでない国では水道水をガブガブ飲むわけにもいかない。南国はフルーツから水分を摂ったりするけど、香港はさほどフルーツ文化でもない。では香港の人たちはどうやって水分を摂っているかというと、毎食の食事と一緒に水分が摂れる仕組みになっているのかなと思う。あとは英国、中国両方に文化としてあるお茶の習慣だろうか。東南アジアなんかに行くと、道端でフルーツを切って売っているのを見かけるが香港にはその光景は少なく、スープ、コーヒー、紅茶、麺類、そしてお粥が特徴だと感じる。日本人はあまり味噌汁を飲まなくなってしまったし、お茶も淹れなくなってしまっていると思う。一昔前に比べて消費量は減少している。漢方の考え方からすると胃を冷やすのは悪だから、こうした暖かい水分を吸収するのでなく、ペットボトルから水やお茶をがぶがぶ飲んで水分補給、というのはあまり身体に良い習慣とは言えないんだろうな。

 

 

そんなことを感じながらお粥屋さんを後にする。チェックインまでは残り1時間なのでホテルのロビーでのんびり身体を休めながら待つことにした。

 

つづく