会社を辞めて妻と過ごす時間を増やしてみた

30歳、純日本的な一部上場企業を退職。一度人生をゆっくり考え直すために妻との長い夏休みをとってこれからの生き方について考えてみる。夫婦で行く旅の記録や、二人で過ごす時間を作るための働き方について日々感じたことを綴る記録です。

ハローワークに行ってきた 〜労働環境が改善しない理由〜

ハローワークに行ってきました。

 

葛飾区在住なので、錦糸町の墨田ハローワークに行くわけですが。

 

初回は登録と失業手当の申請だけで、待機期間なるものが7日間発生します。

 

失業手当の不正受給を防ぐために、本当に失業状態にあるかどうか。

つまりは本当に仕事をしていない&決まっていない状態にあることを確かめるためにすぐには手続きが開始されないわけですね。これは納得。

 

ただ、その後失業手当の給付とハローワークの使い方、それから再就職手当の説明会が2回、2週間にわたって出席を強制され、その後失業状態の認定日を経なければ失業手当は受給できません。(それまでに就職決まれば失業手当は当然受給されません)

 

これは会社都合ではなく、自身の都合での退職の場合なので仕方がないのですが、それにしたって給付されるまでの期間が長すぎるだろう。

 

雇用保険をこれまでの給料から積み上げてきたわけで、それを受け取るのに7月15日付退職の私が11月22日にならないと給付されないってもう、給付したくないとしか思えません。

 

早めに就職が決まらないと就職力がどんどん落ちていきますよ、という説明もあった。

いや、そんなら早く支給してくれよ。給付開始までに4ヶ月もあるくせに、そりゃ企業だって働いていない空白の期間が長かったら「どうしてですか?」って聞きたくもなるだろうし、生活リズムも乱れてなさそうな働く意欲がありそうと判断できる人を採りたいだろうからわかるんだけど、そんなら何で4ヶ月も待たすの?

 

おまけに、毎回行くたびに「早く就職が決まると再就職手当の給付率が上がって得をしますよ!だから早く就職決めましょう!」みたいなことを言われんだけどこれが納得が行かない。

再就職手当は「失業手当の給付金が就職した時点で残っている場合、残金の60%が支払われる」のであって、その支給率が早期再就職によって60%から70%に引き上げられたからといって給付金が増えるわけじゃないだろう!アホか!という、いかにも頭の悪い人間を騙くらかして「コッチの方がお得ですよ!」と勧めるような手口も頭に来るし、そもそもハローワークで働く人達が本来の目的を見失ってこういう発言を来る人全員に繰り返していることが一番根深い問題であると思われる。

 

まず第一に、ハローワークというのは公共の職業安定所であって、失業手当の給付所ではないということ。

にも関わらず、「失業手当の給付に伴う手続き」がメイン業務になってしまっている時点で終わっている。

自身も失業手当を貰いたいだけでハローワークに来ている乞食の癖に何を偉そうに、と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、これは絶対におかしい。

 

実態として、転職・就職先を探すにあたってハローワークという手段が魅力的ではなくなっている。インターネットで企業が直接募集をかけているし、転職エージェントやリクナビ等の求人情報サイトを通じて情報を得る方が、若い人間にとってはよっぽど自由に、かつ自分にあった条件を探せる世の中になって来ている。

 

ハローワークは、こうした世の中の変化に対して何もしていないから「職を探す」という目的で訪れる人がどんどん減って来ているのであって、それはもうこのハローワークで働いている人達、運営元の行政が何の努力もしていないからに他ならない。

企業だったら需要がなくなってとっくに潰れているわけで、こんなもん、失業手当ください、以外の用事で足を運ぶ人がいなくなるのは当たり前である。

 

だから結局、窓口の職員に相談してもお互いテキトーになるわけである。

「ああ、失業手当が欲しいんですね。じゃあこういう感じで手続きしてください。でも、なるべく早く再就職した方が再就職手当が増えますよ。(実際は国があなたに支払う手当の総額が減るんでそう言えって言われてるんですけどね)」

「わっかりましたー。がんばりますねー。(ハロワ以外でな!)」

 

全ては「給付を受けさせたくない職員」と「給付を受けたいだけで仕事は他で探す人」によって行われる茶番である。これが増えているから、いや大半だからこそ、「失業手当給付の条件、不正受給はダメよ、早期再就職で再就職手当が増えますよ」という、職業安定所としての本質から外れた事の説明ばかりが繰り返されるのだろう。

しかし、これを招いているのは何の努力もしていない行政であって、受給希望者(国民)ではない。

受給希望者の殆ど全員は、「仕事は本気で探している」のであって、雇用保険だけガメて働きたくないわけではないからである。

もしハローワーク雇用保険の受給業務だけをするのが嫌なら、ちゃんと努力して気合入れて職業紹介しろよと思うわけである。

 

 

 

それから第二に、求人票を出すにあたっての面談で、希望条件をどんどん下げて来る職員。

ハローワークにもともと期待などしていないが、希望する労働条件にはありのままを書いた。

年収は自身の前職と同じかそれ以上。土日祝日休み。残業は必要とあらば応ず。

勤務地は特にこだわりなし。

 

ただ、これを提出すると窓口の職員が赤ペンでどんどん希望条件を下げて来るのである。

 

何で働く前から妥協せねばならんのだ?

 

「月々の収入はどれくらいでしたか?」

「残業の多い少ないにもよりますが、額面から38万〜46万くらいです。」

「じゃあ、希望の月収を40万円から38万円に変えておきますね」

 

「土日祝日は全部休みたいですか?」

「そりゃ休みたいですよね?」

「そうですか・・・」

 

「残業は月何時間くらいまでできますか?」

「え、残業時間がそもそも求人の時点で含まれてるっておかしくないですか?」

「う・・・それじゃ、前のお勤め先では平均どのくらい残業されてました?」

「年間のを平均で割ると30時間くらいですかね」

「じゃあ30時間にしときますね」

 

 

だーかーらー、何で?残業時間がそもそも前提で組まれてるっておかしくない?

残業っていうのは通常の業務時間内で業務が片付かなかった時に特別に発生するものでしょ?

その会社が9時から18時が定時だとしても、そもそも毎月30時間残業する前提で求人出すなんておかしくないですかね?だったら勤務時間9時ー20時じゃないんですか?それだと労働基準法に引っかかるならそもそも人手が足りてないじゃんか。

 

そりゃ、仕事をしていて残業しなきゃならないってなったら何時間でもやりますよ。

でも就職先を希望するにあたって「月の残業時間はこのくらいがいいです」って自己申告させるの?意味わかんない。

それって「僕、業務時間内に仕事を終わらせる気ありません。月30時間余計にかかります」って意思表示じゃないの?自らの無能アピールじゃないの?

逆に求人票にそんな条件を出すってことは「うちの会社、毎月30時間くらい残業しないと絶対仕事おわんないから!」って意思表示じゃないの?これも自らの無能アピールじゃないの?

適切な人材配置や業務の効率化によって残業は無くしていきます!っていうのが普通じゃないの?

 

月々の収入を妥協するのも意味がわからん。

転職するのに、生活のレベルを落とします。ステップダウンします。ってことを始めから許容する転職に何の意味があるのか?

 

こういうのがあるから、みんな希望条件を自分でフィルターかけられる転職サイトや転職エージェントで仕事を探すようになるんじゃないのか?

 

 

最後にもうこりゃダメだと思ったのは、出席必須の説明会で

職探しと失業手当の受給などの一連の流れに関する40分のDVDが流れた後に、もう一度全く同じ説明をプレゼン担当の職員が40分かけて繰り返したこと。

 

あのね、DVDを作るのはきっと業務の効率化のためだよね?

毎回同じ説明を毎週繰り返し行うから、DVDを作って効率化しようということですよね?

そうしたら、説明を担当していた人員は業務の負担が軽くなってその浮いた時間を他の業務に費やしたり、その分のコストを削減できるわけですよね?

 

それを全く同じ説明を繰り返させたらDVD作った意味がないじゃないですか。

 

全くの想像ですけど、DVD作ったはいいけど、今度はその人がやることなくなって職を失う危機になったんでしょうね。

文明の利器が発達して、人の手を煩わせなくても良いようになったけど、そうすると人間がいる意味無くなっちゃうから結局同じことをもう一回人がやる・・・って

 

ハッキリ言って、思考停止してます。

他にやること探したらどうなんだ?

せっかく新しい設備を職場に導入したのに、何の役にも立ってないじゃないか。。。

 

 

 

と、転職せずに働き続けていたら、おそらく人生で一度も足を運ぶことがなかったハローワーク

行くと只々イライラが募ります。

民間企業でないが故に、危機感など皆無なのでしょうか?働いている人自身も、やりがいあるのかなと考えてしまいます。

変化して行く時代に応じて、自分達の業務も変わっていこうと努力しなかったら、仕事がどんどんつまらなくなって行くのは当たり前だと感じます。

 

職業安定所が、失業手当の給付所と化し、ただお金を貰いに来ているだけの人ばかりを相手にすることに嫌気が指している。

そんな思いをもし、ハローワークの方々が抱えているとしたら、それは甘えだと思います。

 

上からの物言いになってしまいましたが、行く方はそれだけイライラするということです。

できれば二度とお世話になりたくないなあ。。。